人生を豊かに

1.豊かさとはなんでしょうか?
人が持つ一番の資産は、生涯という自分の持ち時間です。この時間という入れ物に、何を詰め、何で満たすかが人生です。自由とは、自分の時間に何を詰めるかを、自分で選び決める自由です。人生は自分で創るものです。
詰め物は、積み重なる時間の中で熟成し、芳醇な香りと味わいをもたらすでしょう。それが豊かさです。豊かさとは、自分の時間を、自分にとって価値あるものに使うことです。
2.人生大観(4分法)
現代、人の持ち時間はおよそ80年です。これを20年単位の4分法で見てみましょう。
【 0〜20歳】最初の20年・20歳までは、準備期です。保護者の下に、肉体と精神の成長の時期、教育期です。20歳前後には、心身共に一応の段階に達し、これからの人生について、希望と不安を持って考えるときです。

【20〜40歳】
次の20年は、最も活力ある社会的活動期です。一般には、会社やその他の組織に属し、新しい社会的環境の中で、それと戦いながら能力を発揮していくことが当面の課題となります。30歳前後には、自分にも自信ができ、この会社で自分の能力が生かされるか、自分に適しているかが関心事となり、ある人は転職や独立を考えるでしょう。しかし、大半は良き社員になるために努力し、会社に適応していきます。結婚して家庭を持つでしょう。多忙となり、会社人間であることを通じて、社会人としての成長に身を任せます。会社内の地位も漸次上がり、この20年も終わる頃には、世俗的にはある程度完成された自己を見出すでしょう。
【40〜60そして、次の20年に入る頃には、同時に会社というもの、組織の中の自分というものもほぼ見えてきます。人生の半分を経て、身体的にも曲がり角にきて、馬車馬のごとく駆け抜けてきた自分の前半生はなんだったんだろう、という問題に突き当たります。組織人間としての自分は、「本当に自分の求める自分なのか?」「自分の人生の中でどういう意味があるのか?」「ある立場は得たがそれが何の意味を持つのか?」と、問いかけます。ふとよぎるこの問題への対峙に、濃淡はあるにせよ誰でもが突き当たることです。この時期が人生で最も大事な時期です。ある人は、主体的に会社を選ぶでしょう。また、ある人は、自分の本当にやりたい人生のために、準備を始めるでしょう。しかし大半は、日常の安易さに流され、50歳を迎えます。50歳ならまだ行動を起こせます。そして、60歳に近づくと、定年が目の前となります。こんなに会社に尽くしてきたのにと思っても、すべてが愚痴になる寂しい自分に突き当たります。最早、旧世代のようにハッピーリタイアーというわけにはいきません。こんな人生には、我慢ができないでしょう。
【60〜80そして仕上げの20年。人生が豊かかどうかは、この時期に決まります。それを決めるのは、前の20年に、いかに自分の人生を考え、問題に対峙したかです。自分の人生にどういう意味があるのかを、自分に問いかける、それが自立の出発点です。60歳になってからでも可能ですが、より困難を伴います。40年という会社人としての慣性が身に付きすぎているからです。依存・受け身・組織という小さな世界の中での価値観・慣性・行動パターン等、分かっていても簡単には変えられないのです。組織人間として優秀な、高い地位にあった人ほど、組織を離れた場合困難です。世の中は広いのです、大きいのです。いろいろな価値観や感性の世界があります。組織の価値観が通るものではありません。だから面白いのです。
 
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