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                                 メルマガ IDN 【第61号】
                                      Inter Depending Network
                                      2004年10月15日発行
              
                                                          
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                                      《第61号のご案内》
 

お知らせ (ADF2004 第4報)

   =IDNアドバイザーフォーラム2004を11月6日に開催します


1.ふれあい充電講演会 
   =第42回(10月24日)「坐禅体験の会」の案内(再掲)
  
2.シニアー情報生活アドバイザー講座
  =第30期の再度のご案内
 
3.学生,社会人の進路相談 

4.下関支部レポート
  =昭和を代表する女優、田中絹代は下関生まれである

5.楽しくITライフ 
    
6.IT・PC講座  
 
7.IDN会員募集のご案内 
 = IDNの生立ちと近況  (その3) 会員の活動
 =入会を考えている方に(再掲) 

8.井出昭一さんの新連載 『柳緑花紅』
 =第12回 : “東博”ボランティアに三楽あり 

9.ふれあい広場
 =IDNアウトドアクラブ「たかお会」/メーリングリストへのお誘い(再掲)

10.編集後記 
 =ピレネー、花とロマネスク教会(その8) アイグエス・トルテス国立公園(つづき)
 
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お知らせ

 

■IDNアドバイザーフォーラム2004(ADF2004)のご案内(第4報)

アドバイザーの方に開催を案内し、10月15日締め切りで出欠のご返事をいただきました。出欠のご返事がまだの方は返事をお待ちします。

アドバイザーの方への案内:10月9日のメール

 

また、アドバイザー以外の方で出席ご希望の方もご連絡をください。

アドバイザー以外の方の連絡先:ADF2004企画運営G<adf2004@npo-idn.com>

 

2003年9月に開催した「IDNアドバイザーフォーラム2003」に引き続いて「IDNアドバイザーフォーラム2004」を開催いたします。本年は、フォーラム開催に向けてアドバイザー(IDN会員)の有志が集まって「企画・運営グループ」を編成し「アドバイザーによるアドバイザーのためのフォーラム」を目指して準備を進めてまいりました。

本年は開催前にアンケートで皆様のご意見を聴取し、当日は分科会形式により密度の高い討議を行ない、アドバイザーとしての今後の方向性に示唆が得られればと期待します。

 

・テーマ:目指そう!いきいきアクティブライフ
     〜シニア情報生活アドバイザーの自立と連携をめざして〜
・開催日時
 =フォーラム:2004年11月6日(土)9:30-16:00
 =懇親会(参加自由):16:30-19:00
・開催場所
 =品川人材開発センター会議室(第1・第2・第3)

  

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1.ふれあい充電講演会

■第42回「坐禅体験の会」の案内(再掲)

  昨今、とみに関心の高まっている坐禅について、多くの方からご要望が寄せられました。ご縁をたどって岩佐師にお願いをしたところ、「これも仏縁です。大歓迎です」と快諾していただきました。達磨大師の面壁九年の故事から数えて千余年もの間続いてきた坐禅を、禅寺でわれら凡夫も実際に体験してみよう、という催しです。お誘いあわせの上、多数ご参加下さい。

 

・講 師:臨済宗建長寺派金谷山満福寺住職 岩佐是正氏

・ 当日の次第:

  (一) 講話「坐禅の作法」:岩佐師 

  (二) 読経「般若心経」 :参加者全員

  (三) 坐禅:全員(希望者には座椅子の用意あり)

  (四) 昼食:精進料理で、師を囲んで懇親 

                                          

・日 時: 10月24日(日)10:30−14:00

・集 合: 西武国分寺線「恋ヶ窪」改札口 10時20分集合

・会 場: 満福寺

             国分寺市戸倉4−34−3  042-321-3594

・会 費: 会員1000円、ビジター1500円懇親会: 2000円(会場は万福寺内客殿

・申込み:

金田 03−3392−1043 afu@k2.dion.ne.jp 

  中川 03―3869―0315 mgt-naka@cilas.net

・定員はありません。〆切は10月18日とさせて頂きます。 

   
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2.シニア情報生活アドバイザー講座

■ 「シニア情報生活アドバイザー」養成講座とは
  この講座は、高齢期の生活に密着した、情報技術(パソコンやネットワーク)の楽しい活用方法を教えることが出来る人を養成する講座です。NPO(特定非営利活動法人)「自立化支援ネットワーク」(略称IDN)は、「ニューメディア開発協会」(経済産業省の外郭団体)が認定する「シニア情報生活アドバイザー講座」の養成講座実施団体に指定されています。

■ シニア情報生活アドバイザー養成講座第30期の案内
11月20日(土)より12月18日(土)に開催いたします。
詳細はIDNのホームページをご覧ください。 
URL:http://www.npo-idn.com/senior2.htm

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3.学生,社会人の進路相談をいたします

  この欄に、いろいろな方に登場していただいて、厳しい体験をできるだけ本音で語って頂いていますが、今回から数回にわたって地方の金融機関で零細企業を長年見てこられた中本英雄さん(アドバイザー第28期生)に零細企業の(一人ビジネスを含め)強さと弱さなど、「経済的自立」をはかる上で、難しさやそれを克服するノーハウなどを、語っていただくようお願しました。お読みいただいた皆様の感想や質問などをどうぞご遠慮なく投稿して下さい。【奈良原眞吉】

 

■中本英雄さん(アドバイザー第28期生)

   生業は正業であるべきだが必ずしも盛業にはならない (今回はお休み) 

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4.下関支部レポート

昭和を代表する女優、田中絹代は下関生まれである 

 田中絹代は1909年(明治42年)11月29日、父久米吉、母ヤスの四男四女の末娘として、下関市関後地村1956番地(現在の丸山町)で生まれました。6歳で下関市立王江尋常小学校に入学。2年生の二学期あたりで家勢が傾き、大阪の天王寺界隈に一家で移住しました。 

 絹代9歳のとき琵琶少女歌劇に入り、楽天地の舞台に立ちスターとして活躍。14歳の秋、京都下加茂撮影所の大部屋女優となり、9月、野村芳亭監督の「元禄女」で腰元の一人であったが初の銀幕デビューを果たした。次いで、新進監督清水宏監督に「村の牧場」の主役に抜擢されたのである。以後二百五十本余の作品に出演し日本映画史に不滅の名を残した。

 

 絹代は日本を代表する一流監督の作品に殆んど出演しています。五所平之助監督「恥しい夢」「伊豆の踊り子」、川端康成の名作の映画化で、以後その時代のアイドルの主演でリメイクが重ねられている。小津安二郎監督「大学は出たけれど」「風の中の牝鶏」。野村浩将監督「愛染かつら」前・後編、これは空前の大ヒットした作品。木下恵介監督「陸軍」「結婚」「不死鳥」「楢山節考」第15回ベネチア国際映画祭サンマルコ銀獅子賞受賞。溝口健二監督「女優須磨子の恋」「西鶴一代女」ベネチア国際映画祭国際賞受賞、「雨月物語」「山椒太夫」。成瀬巳喜男監督「銀座化粧」「おかあさん」。市川崑監督「おとうと」。黒澤明監督「赤ひげ」。熊井啓監督「サンダカン八番娼館・望郷」この作品でベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞しています。国内では毎日映画コンクール女優演技賞、キネマ旬報女優演技賞など各種映画賞とともに芸術選奨文部大臣賞も受賞しています。また、わが国初の女流監督として、丹羽文雄原作の「恋文」、今東光原作の「お吟さま」など六本の作品も残しています。

                                                        

 二十代前半の「大学は出たけれど」「伊豆の踊り子」の清純派アイドルから、二十代後半から四十代前半までの「女優須磨子の恋」「西鶴一代女」「雨月物語」「愛染かつら」の円熟期、四十代半ばでの「楢山節考」では、差し歯を4本抜いてお婆さん役に挑み、六十五歳での「サンダカン八番娼館・望郷」での鬼気迫る名演と、152センチの小さい身体で精一杯努力し、「百年に一度の女優」と言わせた田中絹代は1977年(昭和52年)3月21日永眠、享年67歳でした。

 長い人生のうちのわずか7年しか住んでいなかった下関ですが、望郷の念が強く、絹代は「わたくしが死んだら、母の眠る下関で眠りたい」と願った意志により、また従弟で、映画の世界ばかりでなく公私にわたって姉弟と慕いあった故小林正樹監督の手によって、小林監督が絹代のために作った鎌倉円覚寺の墓と下関中央霊園の墓に分骨されました。下関の墓石碑は「田中家之墓」、裏には「昭和十二年十一月 絹代建之」と刻まれています。小林監督没後の1999年(平成11年)絹代の遺品約600点が下関市に寄贈され、田中絹代記念館の建設準備も進められています。

【レポート:下関支部 青木紀雄さん】 

【写真:海峡座 武部忠夫氏提供】 


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5.楽しく ITライフ 

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6.IT・PCの勉強会
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7.IDN会員募集のご案内

■IDNの生立ちと近況   (その3)会員の活動について 

  2000年2月に会員20名でスタートしたIDNは、10月15日現在、会員126名、アドバイザー141名、合計267名である。ここからアドバイザーである会員60名を差し引くと、悠に200名を越える団体になった。参加者は5年間で10倍である。

  初めの頃はコア−会員が活動の拠点となって、イベントのたびに少ない会員を駆り出して活動を盛り上げたが、精々数名の参加しかなかった時代が略1年くらい続いた。最近では、アドバイザー養成講座の打ち上げ懇親会にも、25名から多い時には30名を越える参加者があり、ふれあい充電講演会でも50名を越え会場が人で溢れるときがある。

明かに会員が増え現状が変わった。

 

  一般にNPOの組織は、事務局長が執行責任者となってすべての活動を取しきるのであるが、IDNの財政ではやっと事務所を維持することはできても、まだ専任の事務局長を置いてわずかでも人件費を払える状態ではない。現在は週に1度、柴田さんがボランティアで2年近く勤務し、カバーしてくれているのが現状である。これには頭が下がる。

 

  その事務局長に代わって10人の運営委員が、隔週毎に四谷事務所に集まって課題を討議し、去る10月4日には第100回目の運営会議を行ったばかりである。運営会議を3年間も続けていると、会員数が50名程度の時代と200名を越える組織になった現在とでは、運営が変わらなければならないことになかなか気がつかない。

  当初は毎週、運営会議を行っていたがこれを隔週毎に変えたのは略1年くらい経ってからである。会の書記とリーダーを毎回変えたり、小さな改革はしていてもなかなか大きな改革には気がつかない。組織が200名を越えてくると、10名の運営委員が200名の仲間を相手に活動を計画し、参加を呼びかけている状態ではなくなっている。

 

  しかし、幸いにも成長する組織には力があり、エネルギーが溢れている。アウトドアクラブに続いて、女性グループが勉強会“Aqua”を立ち上げ、水彩画教室にも定員を越える参加があり、千葉地区でもアドバイザーの胎動が始まっている。

  ADF2004には15名の新しい顔が参加して、11月6日に向けて活発に動いている。新たな動きが、あちらでも、こちらでももうすでに始まっているのである。

  これからは、200名の会員が声を掛け合って新たな活動を立ち上げ、非会員にも呼びかけて活動の輪を一回りも、二回りも広げて欲しいと願っている。【奈良原眞吉記】  


■ IDN会員募集中
NPO(特定非営利活動法人)自立化(相互)支援ネットワークでは、正会員と賛助会員を募集しています。
*会員の方々には、会員の活動状況や情報を掲載した機関誌を、年4回発行し配布いたします。
*会員の方々には、各プログラムの割引が適用されます。
*入会金及び年会費については「入会を考えている方に」を参考にして下さい。
*詳しいことをお知りになりたい方は、eメールで、事務局までお問い合わせください。


■入会を考えている方に(再掲)
  会員になるには,自分の意思(Will)がなんといっても大切です。少なくとも何のために入会しようとしているのか,目的を決めて入るのが賢明です。

  入会の手続きとしては,入会申込書と,入会金の支払いが必要になります。会員には,正会員(主体的に活動を行う会員で,総会の議決権を有する会員)と賛助会員(団体の主旨に賛同し,直接、間接時間の許す範囲内で活動する会員)の二つのタイプがあります。どちらの会員になるかは,やはり自分の意思で決めて下さい。

会費には入会金と年会費とがあります。
入会金は正会員が1万円,賛助会員が千円です。
年会費の方は,正会員が年間一口1万円,賛助会員が一口千円です。
年会費を何口にするかも,ご自身の意思で決定して下さい。

 賛助会員の年会費の口数を決めるに当たっては,以下を御参考にお考えになって下さい。
いまの法律では,一人3千円以上の会費を支払った賛助会員の会費の合計が,その団体の年間経費の25%を越えていれば,その団体(NPO)は、一般の多くの市民に支持されている優良な団体として税務署が認め,その団体に対し一般の人が寄付したお金は、税金を払ったと同じように認められ,納税時に配慮されるという点です。(ちなみに一人3千円未満はその計算の対象にならないということです)

 メール送信先:<
mailto:idn@npo-idn.com>
 ホームページ:
http://www.npo-idn.com/


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8.連載:井出 昭一さん 『柳緑花紅』
■第12回: “東博”ボランティアに三楽あり
ボランティア活動の契機

上野の東京国立博物館は、通称「東博」(トーハク)と呼ばれている。その東博で、目下、ボランティア活動を楽しんでいる。

 平成14年1月、日本経済新聞で東博がボランティアを募集するという記事をみつけ早速応募した。昭和39年から続いた長い会社生活にピリオドを打とうとした直前であったので絶好のタイミングであった。

ボランティアの活動であるから、単に必要事項を記入して申し込めば“採用”されると思ったが、東博のホームページで募集要項を確認すると、「ボランティアの応募の動機」と「ボランティアとしてやりたいこと」をそれぞれ800字以内にまとめて提出せよとのことであった。久しぶりに入学試験を受けるような気持ちで「答案」を提出したところ、めでたく採用になった次第である。「めでたく」というのは、150名採用予定(実際には156名採用)に対して応募者は約700名にのぼり、数名の試験官による厳正な採点の結果だということを後になって知ったからだ。

 ボランティアとしての“義務”は月2日以上、基本活動日として“勤務”することである。報酬、交通費、食事代等の金銭的な支給はないものの、金銭では評価できない知的な満足、こころの安らぎ、ボランティア仲間との楽しい交流が得られることでボランティア活動を満喫しているというのが現状である。

当初、任期は2年だったが、今年の4月に継続希望者は1年延長され、現在3年目となっている。

 

ボランティア活動の内容

 ボランティアといえば、まず福祉に関するボランティアを思い浮かぶが、東博のボランティアは「文化ボランティア」として見られている。「文化ボランティア」という言葉は、河合隼雄京大名誉教授が平成14年1月、文化庁長官就任の会見で語ったことから急速に広まり、文化芸術を自ら親しむとともに、他人がそれを親しむのに役立てたり、お手伝いするボランティア活動を指すようである。

東博のボランティアは正式には「生涯学習ボランティア」といい、その活動は、現在、大きく分けて二つ。一つは、館から依頼されて行なう活動で、館が主催する講演会、列品解説(ギャラリートーク)、ワークショップ等の運営補助、作品データの入力・展示品の解説シートの作成等の資料整理である。二つ目は、館と協議し了承をえたうえで実施するボランティアの自主企画活動である。自主企画のグループも続々立ちあげられ、いまでは10を超えるグループが活動中である。私は、このうち「陶磁エリアガイド」「お茶会」「法隆寺宝物館ガイド」「庭園茶室ガイド」などに参加している。

  

来館者との懸け橋としての楽しみ

私は、“東博ボランティアに三楽あり”と思っている。第1は、東博と来館者との懸け橋・仲介役としての楽しみである。それは、お客様と一緒に作品を愉しみ、対話を通じ、新しいものの見方を教わる楽しみでもある。美術の専門家でないボランティアがガイドをする際の基本は、難しい専門用語は避けて、東博の楽しさを知っていただくヒントを提供することではないだろうか。お客様の質問に答えたり、茶会での解説やガイドを終えた後、参加された方からお礼や感謝の言葉を掛けられことも多くなり、ボランティア冥利に尽きるときでもある。

私が関係しているいろいろな集会時に、東博でボランティアをしていることを伝えると、東博を案内するよう依頼されることが多く、積極的に応えてきた。これまでに学生時代の同窓会・同期会、会社時代の各種のグループ、定年後の関係しているグループの方々に対して個人的にガイドを重ねてきた。

 ガイドの後は、決まって上野界隈での“懇親会”となるが、その際、参加者の感想を求めると、「小学生のときに強制的に見学させられ、悪い印象をもち続けていたが改めて見直した」「これほど名品が常時展示されているとは思わなかった」「いままで敷居が高く敬遠していたが、友人がボランティアをしていることで、急に親しみを感じるようになった」「特別展に来ても疲れてしまい、東洋館や法隆寺宝物館までは足を伸ばせなかった」等々・・・。

そのとき私は「東博の良さがご理解いただけましたら、何度でもお越しください。次に来るときには、家族、友人、知人同伴でどうぞ。子供さん、お孫さんをご案内すれば、お父さんとして、おじいさんとしての権威が発揮できますよ。65歳以上の人であれば、東博は終日無料で楽しめるところなのです。」と話している。

 

楽しみは ガイドする時 お客さまの 満ちたる顔に 巡り会うとき

多くの美術品に出会える楽しみ

第二は、常に多くの美術品に接することができる楽しみである。

とくに東博の楽しみは、収蔵品が膨大なため、何回訪れても毎回新鮮なもの(美術品)に出会えること。また、講演会、列品解説、特別展解説会等に参加し、深く広く勉強できることも楽しみの一つである。

東博の所蔵品は、10万件を超え、そのうち国宝が91件、重要文化財が618件、さらに寺院または個人の寄託で名品・優品が展示されることも多い。

この9月から、本館のリニューアルで展示方法、照明も一新され、楽しみが増えた。平常陳列といっても、本館、東洋館、法隆寺宝物館の分野ごとに展示替えが行われている。

 現在、平成館では特別展「中国国宝展」(11月28日まで)が開催中であるが、東洋館第8室も見逃してはならない。そこでは、年に一度の名品撰「中国書画精華」(10月5日〜11月28日、絵画は前期(10月5日〜31日)と後期(11月2日〜28日)で展示替え)が開かれている。特に、前期の宋時代の絵画は圧巻である。梁楷筆「雪景山水図」(国宝)、「出山釈迦図」(重文)と伝梁楷筆「雪景山水図」(重文)が東博では初めて三幅揃いで展示されている。李白吟行図(重文)、六祖截竹図(重文)も並んでいてなんとも贅沢な展示である。

そればかりではなく、国宝の中国書画が、「紅白芙蓉図」李迪筆、十六羅漢図<第5〜8尊者>(京都・清凉寺蔵)、瀟湘臥遊図巻 李氏筆、碣石調幽蘭第五、印可状(流れ圜悟) 圜悟克勤筆、禅院額字「栴檀林」張即之筆(東福寺蔵)など勢揃いしている。

  これほどの名品が、平常展としてみることができる。しかも、きわめて静かな落ち着いた雰囲気の中で・・・。東博でなければできないことである。

 

楽しみは あまた美術の 名品に 訪い来る毎に 触れ会えるとき

 

ボランティア仲間との交流・触れ合い

三番目は、ボランティア仲間との楽しい交流、触れ合いの楽しみである。

館としてもボランティアに対して、自発性・社会貢献性を重視した活動を推奨し、ボランティアがガイドをすることに前向きに取り組んでいる。そのためにグループが続々と誕生した。ガイドをしたり、茶会を企画するには、打合せとか勉強会を開くことになる。自主的に行われた勉強会・研修会で配布された資料は、量も多いがその質も高く私の貴重な“資産”になっている。

私の所属する茶会、陶磁、庭園茶室、法隆寺宝物館などいずれのグループも、意欲的・熱心なボランティアが多く、その交流、触れ合いから受ける多くの刺激は、永い会社生活では得られなかった新鮮なもので、これまた大きな楽しみでもある。

東博のボランティアは美術に関心ある人の集まりだけに、美術に関しての話は直ちにまとまる。誰ともなしに、東博以外の美術館に行ってみようという話が出たのを契機に、「美術遠足」などという全くフリーな集まりも誕生している。東京近郊の青梅の玉堂美術館、櫛かんざし美術館、吉川英治記念館、横浜の三溪園、鎌倉の建長寺・円覚寺・東慶寺などの寺院巡り、さらに足を伸ばして熱海のMOA美術館、箱根美術館、強羅公園の白雲洞、小田原の松永記念館なども見学してきた。その際、参加者が“専門分野”について、それぞれが解説するので、相互研鑽の機会でもある。美食家を自認する人も多く、会食の場所、メニューなど候補が続出するが決まるのも早い。会食、休憩の際は当然のこと、往復の車内でも、美術に関する豊富な話題に話もはずみ尽きることはない。

 

 楽しみは 同じ心の ボランティアと 名品につき 語り合うとき

 

心を豊かにするスポット“東博”

 「美術館は建物があり展示があるだけでいいというものではない。それだけだったら、美術品の陳列庫にすぎない。そこに生命を吹き込むのは人間(ボランティア)である。優れた建築空間と優れた展示方法を生かすための、人びとの息吹がなくてはならない。(ボランティアの)熱く、やわらかな、そして賢い心が満ちてこそ、美術館が生きはじめる。」(注:「美術館ボランティア 高田宏」(2001.10.27日経)に、私が括弧内を挿入した。)

  「もの」の豊かさから「こころ」の豊かさに関心が高まっている。「こころ」を豊かにするものは、文化・芸術である。感動し素晴らしいと心を揺り動かす機会が最も多いスポットが「東博」ではないかと感じるこの頃である。
 

初回からの『柳緑花紅』はIDNのホームページでご覧いただけます。
メルマガに掲載しなかった写真もあります。TOPページのメニューからご覧ください。
   http://www.npo-idn.com/

 
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9.ふれあい広場 

■IDNアウトドアクラブ「たかお会」/メーリングリストへのお誘い(再掲)
  IDNアウトドアクラブは自然に親しむことを通じて会員の健康維持や相互の親睦をはかることを目的として発足しIDN-ADF2003で産声をあげたばかりです。活動内容はみなさまのご意見をもとに広げていく計画です。連絡や情報交換のためにメーリングリストを開設しましたのでアウトドアに関心のある方、お気軽にご連絡ください。「お名前」、「メールアドレス」をお知らせください。メーリングリストに登録します。
連絡先:<mailto:idn-outdoor-owner@yahoogroups.jp>

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■「ふれあい広場」について
皆様の近況・IDNに対する意見・催しもの案内・等など内容に制約はありません。
思わぬ出会いがあるかもしれません。
下記のメールアドレスへ自由に投稿して下さい。お待ちしています。
<
mailto:merumaga-idn@npo-idn.com>

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10.編集後記

 

■ピレネー、花とロマネスク教会(その8) アイグエス・トルテス国立公園(つづき)

  ピレネーの6日目の朝、9時半過ぎに国立公園の東の入り口のエスポットの管理事務所前に集合して出発。前日と同じく4輪駆動車に分乗し、標高1900Mのサン・マウリシ湖の少し前より歩き始めた。アイグエス・トルテス国立公園での2日目はと石灰岩質の山に登り、前日展望台より見たエンカンタッツ2峰のふもとまで行く、とジェラール・ヒメネス氏は当日の予定を告げた。

 

 例によって花を見ながら獣道を登る。高度を上げるにしたがって山の木はだんだん小さくなり、そのうちになくなる。以前にカナダへ言ったときに、2300メートルを超えると木を見ることが出来なくなる、と聞いた覚えがある。「森林限界」はピレネーにおいてもほぼ同じである。ヒメネス氏の説明を、徹心君と虔之介さんが通訳してくれる。アイグエス・トルテス国立公園では倒れた木もそのままに放置し、人の手を一切加えないことになっている。登山者やトレッキングの人が残したゴミはボランティアの人たちが拾い、山の自然を汚さない努力が続けられている。

 

  やがて木がなくなり、すぐそこに雪渓があり、その上に標高2745メートルのエンカンタッツを見ることができた。雪渓をよけた大きな岩の上で昼食。ホテルで作ってもらったサンドウィッチと朝食に出た果物とヨーグルトを食べてリュックを軽くする。眼下のずっと遠くにサン・マウリシ湖の緑の湖面を望む。

 

 ヒメネス氏は40歳、見かけより年をとっている。彼との会話。ピレネーの最高峰は3404メートル、この公園内の最高峰は3032メートル。彼の本の写真は、プロにとってもらったものもあるが、3年前にほとんど自分で撮った。カメラはキャノンのEOS100でマイクロレンズを使用。自動露出でとったものに不満が残るとのこと。花の明暗とコントラストについての不満についてはよく理解できる。花を観察している時に、「1平方メートルの地面に何種類の植物があるか」と質問したら、ヒメネス氏は指で草や花を数え始めたが、10個ほど数えたところでやめ20から30種類あるのではないかと言った。

 

 昼食を終えてしばらく休んで帰途に着く。道のないところを歩き、横たわった木を乗り越えながら、花好きは飽くことを知らず新しく見つけた花やヒメネス氏が紹介してくれる花を観察。国境警備隊の荒れ果てた建物の横を通り、ようやく標高1950メートルにあるサン・マウリシ小屋で小休止。暖かいカフェオレを注文する。

 

 この日に見た動物は、カモシカとリス。サン・マウリシ湖のそばまで降りて迎えの4輪駆動車に乗り帰途についた。4時半頃にホテルに到着。8時半の夕食までにはたっぷりの時間があった。昼寝のあとテレビで闘牛を見た。ちゃんと見たのは初めてである。スペインのサッカーチームが帰国した様子が映された。ポーランドに負けた選手たちは皆元気がない様に見えた。

【生部】
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