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                                 メルマガ IDN 【第60号】  
                                      Inter Depending Network
                                      2004年10月1日発行
              
                                                          
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                                      《第60号のご案内》
 

お知らせ (ADF2004第3報)

   =IDNアドバイザーフォーラム2004を11月6日に開催します


1.ふれあい充電講演会 
   =第42回(10月24日)「坐禅体験の会」の案内(再掲)
  
2.シニアー情報生活アドバイザー講座
  =第29期の4名の方が合格されました
  =第30期は中止となりました 
 
3.学生,社会人の進路相談
  =
中本英雄さん:生業は正業であるべきだが必ずしも盛業にはならない 

4.下関支部レポート
  =
中原郁生遺稿「平家物語探訪」第9話「柳の御所と清経」 

5.楽しくITライフ 
  =ホームページに「IT・PCお助けひろば」を作りましょうか?
    
6.IT・PC講座
  =「デジカメ写真活用(HP作成)講座」が開催されました
 
7.IDN会員募集のご案内 
 = IDNの生立ちと近況
 =入会を考えている方に(再掲) 

8.井出昭一さんの新連載 『柳緑花紅』
 =第11回 :生まれ変わった“東博”本館  

9.ふれあい広場
 =曼珠沙華を鑑賞会を開催しました
 
10.編集後記 
 =ピレネー、花とロマネスク教会(その7) アイグエス・トルテス国立公園
 
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お知らせ

 

■IDNアドバイザーフォーラム2004(ADF2004)のご案内(第3報)

2003年9月に開催した「IDNアドバイザーフォーラム2003」に引き続いて「IDNアドバイザーフォーラム2004」を開催いたします。本年は、フォーラム開催に向けてアドバイザー(IDN会員)の有志が集まって「企画・運営グループ」を編成し「アドバイザーによるアドバイザーのためのフォーラム」を目指して準備を進めてまいりました。

本年は開催前にアンケートで皆様のご意見を聴取し、当日は分科会形式により密度の高い討議を行ない、アドバイザーとしての今後の方向性に示唆が得られればと期待します。

 

・テーマ:目指そう!いきいきアクティブライフ
     〜シニア情報生活アドバイザーの自立と連携をめざして〜
・開催日時
 =フォーラム:2004年11月6日(土)9:30-16:00
              (以前に11月13日と案内しましたが11月6日に決定)
 =懇親会(参加自由):16:30-19:00
・開催場所
 =品川人材開発センター会議室(第1・第2・第3)

 

 ADF2004企画運営グループより報告とお願い
 IDNでシニア情報生活アドバイザー講座を受講されたみなさまに9月20日にメールでアンケートのお願いをしましたところ、そうそうに多数のご回答をいただきました。ありがとうございました。
 シニア情報生活アドバイザーの制度上のねらいはさておき、受講の動機やいきさつ、そして受講後の経緯は『人それぞれ』だと思われます。ADF2004はみなさまとともに本音で語り合い、ふれあいを通じて同じ方向性の仲間を見つけたり、
あるいは異なる見方、考え方に接して新しい道をひらくきっかけとなるような、有意義かつ楽しい場にしたいと願っています。
 企画運営グループでは、みなさまの率直な想いや飾らない現況を知ることからすべてがはじまると考えています。まだ返送されていないみなさまにも、こんな活動をしている、知人にアドバイスして喜ばれた、特に資格にこだわった活動は予定していない、チャンスがなくて何もできていない、など、差し支えない範囲で教えていただきたいのでご協力をよろしくお願いいたします。

 連絡先:ADF2004企画運営G<
adf2004@npo-idn.com>


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1.ふれあい充電講演会

■第42回「坐禅体験の会」の案内(再掲)

  昨今、とみに関心の高まっている坐禅について、多くの方からご要望が寄せられました。ご縁をたどって岩佐師にお願いをしたところ、「これも仏縁です。大歓迎です」と快諾していただきました。達磨大師の面壁九年の故事から数えて千余年もの間続いてきた坐禅を、禅寺でわれら凡夫も実際に体験してみよう、という催しです。お誘いあわせの上、多数ご参加下さい。

 

・講 師:臨済宗建長寺派金谷山満福寺住職 岩佐是正氏

・ 当日の次第:

  (一) 講話「坐禅の作法」:岩佐師 

  (二) 読経「般若心経」 :参加者全員

  (三) 坐禅:全員(希望者には座椅子の用意あり)

  (四) 昼食:精進料理で、師を囲んで懇親 

                                          

・日 時: 10月24日(日)10:30−14:00

・集 合: 西武国分寺線「恋ヶ窪」改札口 10時20分集合

・会 場: 満福寺

             国分寺市戸倉4−34−3  042-321-3594

・会 費: 会員1000円、ビジター1500円懇親会: 2000円(会場は万福寺内客殿

・申込み:

金田 03−3392−1043 afu@k2.dion.ne.jp 

  中川 03―3869―0315 mgt-naka@cilas.net

・定員はありません。〆切は10月18日とさせて頂きます。 

   
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2.シニア情報生活アドバイザー講座

■ 「シニア情報生活アドバイザー」養成講座とは
  この講座は、高齢期の生活に密着した、情報技術(パソコンやネットワーク)の楽しい活用方法を教えることが出来る人を養成する講座です。NPO(特定非営利活動法人)「自立化支援ネットワーク」(略称IDN)は、「ニューメディア開発協会」(経済産業省の外郭団体)が認定する「シニア情報生活アドバイザー講座」の養成講座実施団体に指定されています。

■ シニア情報生活アドバイザー養成講座の案内
第30期は開催中止となりました
まもなく第30期の再募集の案内をいたします
 
■ 第29期の合格者発表
第29期(9月18日終了)として下記の4名の方が合格されました。
()内は発表された活用事例のタイトル
 
◆市村 あさ子さん(手作りの風合いのある絵はがきを作る)
   受講感想:阪田先生のアドバイスのおかげで受講生になれ、現在の立場を維持することが出来、夢と希望に燃えております。IDNを受講したいと、相談した時、間違っていなかった、良い選択をしたといわれた。これからは自分だけ解るのではなく相手が解る様に教える、資格を取ってもけしておごることなく、自分で中身をどんどん増やすこと、教わったら目をつぶっても出来るぐらい繰り返し、パソコンでやってみることなど、今でも耳から離れません。受講が始まって緊張の中にも温和な人柄の奈良原理事長、生部先生(藤 竜也?に似ていてほっとしました)、橋本先生、阪田先生、山本先生、お仲間の皆さん、たくさんお世話になりありがとうございました。近頃人の温かみがこんなに身に沁みて感じられたことが先ず一番の喜びでした。精一杯背伸びして頑張った経験を忘れずこれからもやりぬく所存でございます。今後ともよきご指導よろしくおねがいいたします。ありがとうございました。(都合のつく限りどこへでも受講、イベントに参加させていただきます。)
 
◆白瀧 康次 さん(エクセルで間取り図を作ってみよう)

受講感想:この2年間、地域のパソコン同好会で講師の真似事をやってきました。しかし、何か物足りなさを感じていたところ、先輩からシニアアドバイザーの資格があるということを聞き、早速講座を受講しました。 

  先生方の熱心なことに先ず驚きました。そして、生徒と先生が一緒になった同好会的な和やかな雰囲気の中で楽しく講座を受けることができ、本当に感謝しています。技術的に目新しいことを学んだわけではありませんが、パソコンを楽しく生活に取り入れる面で、先生方を始め沢山おられる先輩方に、今後いろいろ教えていただくことを期待しています。
 
◆西野 憲明さん (撮った写真をROMにしてみんなに配ろう!)
   受講感想:期間中、皆様には大変お世話になりました。打ち上げでは楽しい方々と美味しく飲めたことも大変うれしく思いました。その後で、来週の中学の同期会の打ち合わせがありまして、家に帰り着いたのが2時過ぎでした。朝起きて、洗濯をして、なんたって主夫ですから、9時過ぎに家を出て、五日市(今はあきる野市)へ。11月に計画している里山歩きと芋煮会のコース確認で歩き回り、シャツが汗だくになりました。20日は敬老の日で、97歳の方の講話を聞く会で走り回り、やっとイベントをこなしたところです。私にとって、18日はゴールではなく単なる通過点でしか無いと言うことを実感しています。皆さん、たいへんなのはこれからですね。講習は終わったけれど、これですべて教えられる自信なんか無いし、まだまだですね。というわけで、今後の補講も受けたいし、楽しく知り合えた方々とももっとお付き合いしたいので会員になろうかなと思っています。先ずは賛助会員で今後とも宜しくお願い申し上げます。
 
◆諏訪 幸雄 さん(エクセルを使って私の健康管理)
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3.学生,社会人の進路相談をいたします

  この欄に、いろいろな方に登場していただいて、厳しい体験をできるだけ本音で語って頂いていますが、今回から数回にわたって地方の金融機関で零細企業を長年見てこられた中本英雄さん(アドバイザー第28期生)に零細企業の(一人ビジネスを含め)強さと弱さなど、「経済的自立」をはかる上で、難しさやそれを克服するノーハウなどを、語っていただくようお願しました。お読みいただいた皆様の感想や質問などをどうぞご遠慮なく投稿して下さい。【奈良原眞吉】

 

■中本英雄さん(アドバイザー第28期生)

   生業は正業であるべきだが必ずしも盛業にはならない (第3話)

正業を規定する境界は甚だ不分明です

正業についてもう少し述べてみましょう。企業は個人、法人の業態の別や規模の大小を問わず経済社会にとって利器であり、従業員を雇用し、設備をし、商品を生産し、流通させ、情報を提供し、納税する等の機能を発揮しているのですから社会的公器とも言われます。

この意味で企業が限りなく利益を追求することは正義であり、企業倫理の具現の一つの形態と思っています。多少異論があること承知で言いますと、利益が出ない(出る見込みがない)企業の存在は赦されない訳です。

当然のことですが、利益をあげるためなら何でもありと言うわけではありません。勝った、負けたの民事の世界はともかく、少なくとも刑事沙汰は頂けません。ただ「あいつ(あの会社)ごッつうえげつない商売しよるで」とか「こっちの弱みに付け込んで足元をすくいよった。ろくな奴(会社)じゃない」、「あのやり方恨み骨髄や」といって、その企業について『あんな商売は正業ではないよ』と言う批判には、簡単に与するわけにはいきません。

 

所詮企業も競争場裡において切磋琢磨して成長をする生命体ですから、相手の弱腰に付け入ろうと、傷口に塩を擦り込もうと、相手が手に入れようとした成功を寸前に掻っ攫おうとそれは日常茶飯事で、スポーツなどはその最たるもので反則あり、盗みあり、蹴飛ばしや肘うちOKですから、清く、正しく、美しくなどと治まっていたら一瞬のうちにコールド負けです。正業の是非云々の比ではありません。口惜しければそうならないように経験をつみ、ガードを固めた強靭な足腰と精神力を持つ企業に変身することです。もっとも暴力的、非合法的なものを除きます。

 

また正業とされる判断基準も時代とともに変遷します。今日のように高度に発展している経済社会において、「商売」のスタイルを唯一つの範疇にはめて正業だと決め付けることは出来ません。例えば[売る、造る]という商行為において、「誰に」、「何を」、「どのようにして」、「なんのために」売る(造る)行為を考えてみましても、商売をする相手も、商品も、方法も、目的もその時代時代(極めて短いスパン)で変わっていることに気がつきます。昭和30〜40年代私たちはパチンコ業界を風俗営業としてソープ業と同列に社内方針として融資の対象にはしていませんでした。つまり正業と考えていなかったのです。勿論融資をしている銀行もあるにはありましたが。また昨今の花形である通信販売や、インターネットビジネスが、つい14,5年前に販売方法として市民権を得ることが予想できたかどうか。商品を手にとったり、肉眼で確かめることをしない,或いは出来ないで商品を購入することが商売の常道―正業―として当時としては許されないことだったのではないでしょうか。

ことほどさように正業の正は何を指しているのか定義ができません。その時代を背景に漠然として、「こんなものだ」と考えられる程度のものでしょう。

 

ただ私はこのページの冒頭で企業は利益を挙げることで正業といわれると書きました。それには条件がありまして、問題はこのようにしてあげた利益をどう使われるかによって、正業かどうかの判断が決定するといって過言ではないと思います。それは現在日本を代表する超優良企業の社長の言葉ですが、会社の利益と言うものは『1、社会に奉仕する(納税や社会福祉、公的活動支援等)2、株主の負託にこたえる(配当、増資) 3、社員の生活向上(待遇改善) 4、会社の更なる発展のため(内部留保) に当てられるべきものである』と。けだし至言です。

付け加えることはありません。何度も申しますが企業は矢張り利益を上げることが正業たる第一歩であり、上の四つの還元により正業の完成と言うべきでしょう。

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4.下関支部レポート

中原郁生遺稿「平家物語探訪」  第9話「柳の御所と清経」
 

 白洲正子によれば、能舞台の名作の大半は「平家物語」に材を取ったドラマである。とくに修羅物の曲には「敦盛」「忠度」「実盛」「清経」など名作が目白押し。清盛の三男・左中将清経は、京都に愛妻を残して、一門とともに西国に都落ちした。「都をば源氏がために攻め落とされ、鎮西をば維義(緒方三郎)がために追い出さる。網にかかれる魚のごとし」(巻第八大宰府落ち)と嘆かざるを得なかった。いったんは芦屋の山鹿城に立て籠もったものの、さらに敵が攻めて来ると聞いたので、平家の一行は暗夜小舟に乗り込み、海づたいに豊前(現北九州市)の柳が浦にたどりついた。豊前国柳が浦というのは、現在の北九州市門司区大里(だいり)のことで、その当時柳が浦という所は大里以外にはなかったといわれている。江戸期、今川貞世の書いた「道ゆきぶり」にも「島(彦島)の向かい側は柳が浦といって、昔、さと内裏があったところである。今はそのあたりを、だいりの浜という。」と記されている。さと内裏とは、一時的な仮の皇居のことである。もともとは天皇の住居の意味だから、落ち延びての漂白の生活のなかで資金も広大な地所もあてがなく、むしろ仮御所というのがふさわしい。


 平家一族が、芦屋の山鹿から門司へ来て滞在したのは当初はわずか7日間くらいのことであったが、のちに四国屋島から追われ(元暦2年2月22日ごろ)再び門司や彦島に陣を張り、最後の決戦となった壇ノ浦合戦が3月24日であるから、それまでに約1ヶ月滞在したわけで、その間に安徳天皇のために内裏が造られたのは当然のことであろうと思われる。門司の大里については、その昔は内裏と書いていたが、享保時代に領主小笠原忠雄が恐れ多いので大里に改めさせたとの説もある。内裏が置かれた跡地は、現在も「柳の御所」と呼ばれ、御所神社を祀って地元で大切に保存している。

 さて、平家一族の辛酸を舐めつくすような日々のなか、この仮御所で7日ばかりが打ち過ぎたころ、清経の悲劇が起こった。冒頭の文章に続いて「平家物語」は清経の自決を伝える。「網にかかる魚のごとし。いづくへゆかばのがるべきかは。ながらへはつべき身にもあらずとて、月の夜心をすまし、船の屋形に立ちいでて横笛ねとり朗詠してあそばれけるが、閑かに経よみ念仏して、海にぞ沈み給ひける」(巻八)。

  能舞台の「清経」では、都に残された妻が、戦死でも病死でもない夫の最後を恨み嘆くシーンに涙をしぼることになるが、当然であろう。たとえ清経がノイローゼ気味てあったとはいえ、希望を失った結果の自殺は彼を取り巻く平家一族の者たちに大きな動揺を与え、誰もが前途に不安を感じたはずである。さらに悲劇は重なり、清経の兄・維義も屋島を脱出後、海に入り自殺するのだ。二人の兄弟が戦場から離脱、入水して果てたのも因縁深い話である。赤間神宮の七盛塚には十四基の中に、維義、清経の墓塔が含まれている。清経の墓は、福岡県京都郡苅田町(みやこぐんかんだちょう)にもある。柳ヶ浦で入水した遺体が関門海峡の流れに乗り、苅田の浜に漂着。土地の人々が鄭重に火葬して埋葬したようである。

【リライト:武部忠夫さん 写真:青木紀雄さん】

 

初回からの「平家物語・探訪」はホームページのトップページのメニューからご覧になれます

メルマガに掲載しなかった写真もあります

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5.楽しく ITライフ 
■ホームページに「IT・PCお助けひろば」を作りましょうか?

 前号で「IT・PCお助けひろば」の開設について提案しました。高津さんより下記の賛同のメールを頂きましたが、盛り上がりが感じられませんので、しばらく様子を見ることにします。【生部】

高津さんの言葉:ご提案の「ホームページに「IT・PCお助けひろば」を作りましょうか?」大賛成ですね。私もWin音痴ですから、お伺いしたいことあるし・・・・。開設されることに期待します。

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6.IT・PCの勉強会
■Aquaグループ:「デジカメ写真活用(HP作成)講座」が開催されました
 ・テーマ :デジカメ写真活用(HP作成)―ホームページビルダー8使用―
 ・日  時:2004年09月25日(土)   13:00〜16:00
 ・会  場:品川人材開発センター
 
 デジカメ写真活用のみでなく、例えばパソコン水彩画の絵や、スキャナーで読み込んだ古い写真なども同様の手順でHPに利用できることを学びました。環境の関係で実際のサイト転送は行わず、テキストでの説明を中心に便利さより、分かりやすさに重点を置いた内容で実施しました。
 
■奈良原眞吉さんの受講感想
  女性の勉強会Aquaの「ホームページ」講座にはじめて参加した。参加したのは、「ホームレスの解消」が目的である。これまでにも“忍者”で勉強したり、「html」を学んだりしているが、ホームページを完成した感動はまだ味わっていない。今回は「ホームページビルダー」である。

  主任講師の三好さんは前夜は徹夜でテキストを作ったそうであるが、コンパクトによく整理されていて無駄がない。細かいステップがすべて網羅してないので、テンポが快い。実践的である。講師は場の動きを良く見ているのが女性ならではの特徴である。受講生は6名であったが、質問や話題が片寄ると「こっちはなんのことだかさっぱり分かりませんよね」と言って皆を笑わせながら自然にテーマに集中させる演出は実にうまいと思った。1時間経過した頃からの次ぎの1時間は、実に早かった。それだけ夢中になって、ホームページをつくっていたのだろう。

  最初から4ページをつくる用意をしていたので、終わる頃にはかなり立派なホームページをつくっている人もいた。全員のでき映えを順番に見て回りながら、感想を述べて達成感を味わい講座を終了した。帰りは喫茶店で話題に花が咲き、1時間ほどで名残を惜しんで分かれた。
  後日、池袋のビッグカメラにたちよって「ホームページビルダー」を購入しようとしたら、学校法人でないと学割は利かないという。改めて買うことにしている。

過去のIT・PCの勉強会の開催内容や受講感想をIDNのホームページに掲載しています。
IDNのTOPページのメニューからご覧ください。

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7.IDN会員募集のご案内

■IDNの生立ちと近況 (その2)―集客について

  2000年1月28日、経済企画庁長官堺屋太一さんからNPO設立の認可が下り、2月4日に設立登記を完了した。法人としての形が整い、事業計画に沿って「学生の進路相談」と、「講演会活動」を開始した。事務所は三菱地所(株)六本木研修所で留守番をかねてお世話になっていたので、会場の心配はなかったが、問題は集客である。5年前の当時は、まだインターネットは普及していない。宣伝媒体はチラシである。

 

  横浜の「みなとみらい21」で学生の就職説明会があるというので、ブルーやピンク、黄色のチラシを何百枚もつくって配布に行ったが、成果に結びつく反応は殆どなかった。講演会を開いても内輪の人間が数人集まれば良かった。

  金田さんの講演会を新橋で行うことになり、当日の朝、出勤途上のサラリーマン相手に8時前からチラシを撒きに出かけた。蒸気機関車のあるあの場所と、烏森口の通りである。私は烏森口を担当した。通勤電車から吐き出されるサラリーマンが、激流のように無言で会社を目指して流れていく。黙ってチラシを出しても目にとめてくれない。目と目が合ったときに精一杯突き出すと受け取ってくれる人が10人に1人くらい現れる。それでも予定の250枚を1時間かけて配り終えたが、チラシで参加した人は1人だけであった。

 

 9月に木下さんが「地震と防災の講演会」をしてくれることになった。会場は六本木である。8月の暑い盛りであったが、まだ開発途上の「六本木ヒルズ」辺りまで、ビルのオーナーらしき家をもとめて、木原さんと二人で2時間かかってチラシを配った。チラシで参加した聴衆は1人であった。それが星田和郎さんである。冷やかし半分で覗いた講演が余りに良かったので、その場で2万円払って正会員になってくれた。

 

  初夏には、シニア情報生活アドバイザーの実施団体が認可され、桶谷さんから第1期生4名が受講した。第2期を開かなければならないが、集客の見込みがたたなかった。そんなある日のこと、メールでホームページを見たとシニア−情報生活アドバイザーの申込みがあった。第1号!これが小坂武夫さんである。その後3期の岡角さん、5期の三好さん、6期の宇内さん、7期の阪田さんと今日のリーダーたちが続々と続くことになる。

 

  “ふれあい充電講演会”も今日では30人は普通、多いときは50人を超える時もある。インターネットの普及によって、チラシに代わってネットが宣伝媒体の役目を果たし、集客の手段が一変した。「アウトドアクラブ」も、朝の天候を見てネット上で実施かどうかを連絡する時代でる。総会の委任状も、今年からインターネットで回収するようになった。

 

  アドバイザーが10月には140名を、会員は120名を超えている。両者を合わせた活動実態は220名に達している。

IDNの活動は、今やIT抜きには考えられない時代になっている。【奈良原眞吉記】  


■ IDN会員募集中
NPO(特定非営利活動法人)自立化(相互)支援ネットワークでは、正会員と賛助会員を募集しています。
*会員の方々には、会員の活動状況や情報を掲載した機関誌を、年4回発行し配布いたします。
*会員の方々には、各プログラムの割引が適用されます。
*入会金及び年会費については「入会を考えている方に」を参考にして下さい。
*詳しいことをお知りになりたい方は、eメールで、事務局までお問い合わせください。


■入会を考えている方に(再掲)
  会員になるには,自分の意思(Will)がなんといっても大切です。少なくとも何のために入会しようとしているのか,目的を決めて入るのが賢明です。

  入会の手続きとしては,入会申込書と,入会金の支払いが必要になります。会員には,正会員(主体的に活動を行う会員で,総会の議決権を有する会員)と賛助会員(団体の主旨に賛同し,直接、間接時間の許す範囲内で活動する会員)の二つのタイプがあります。どちらの会員になるかは,やはり自分の意思で決めて下さい。

会費には入会金と年会費とがあります。
入会金は正会員が1万円,賛助会員が千円です。
年会費の方は,正会員が年間一口1万円,賛助会員が一口千円です。
年会費を何口にするかも,ご自身の意思で決定して下さい。

 賛助会員の年会費の口数を決めるに当たっては,以下を御参考にお考えになって下さい。
いまの法律では,一人3千円以上の会費を支払った賛助会員の会費の合計が,その団体の年間経費の25%を越えていれば,その団体(NPO)は、一般の多くの市民に支持されている優良な団体として税務署が認め,その団体に対し一般の人が寄付したお金は、税金を払ったと同じように認められ,納税時に配慮されるという点です。(ちなみに一人3千円未満はその計算の対象にならないということです)

 メール送信先:<
mailto:idn@npo-idn.com>
 ホームページ:
http://www.npo-idn.com/


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8.連載:井出 昭一さん 『柳緑花紅』
■第11回:生まれ変わった“東博”本館
 
さわやかなエントランスホール

東博の本館がすっかり生まれ変わった。グランド・オープンした初日の9月1日、早々に出向いてみた。

7〜8月の2ヶ月、本館を完全に閉館してのリニューアル。多分、戦後はこれほど長期に閉館したことはないだろう。新しくなった本館(日本ギャラリー)をいち早く見ようと待ち焦がれていた来館者が多いようだ。実は、その一人である私も、東博の「パスポート」(注)を提示して正門から本館へ直行した。

エントランスホール全体がさわやかになった。正面階段の蹴上げの両サイドが青く、中央の部分が白くなっている。自然に吸い込まれて進んで行きたい気分になる。重厚さを残しながらも、すっきりとした感じになった。階段の上り口の両側と正面の大時計下の踊り場には生け花の飾りもあって正月のような華やいだ雰囲気である。

ところが、いままで階段の右側のあったインフォメーション・カウンターが消えてしまっている。どこかと思って見回してみると、階段左側の奥まったところに引っ込んでしまっていた。「インフォメーション」は、来館者が情報を求めてそれに対応するところ。一番目立つところ、すぐに判るところになければならないのに、どうして目立たないところに変えてしまったのだろう。

(注)「パスポート」とは、

  年会費(一般3000円、学生2000円)を正門左側の窓口で支払えば、その日から1年間、平常展は何度でも、特別展は6回(各特別展につき1回のみ)観覧できるという東博の制度。東博の特別展を年3回以上見学すれば採算が取れる。格安で便利なため是非お奨めしたい。

 

展示室は1階が「11室」から、2階が「1室」から始まる

ともかく、一巡してみることにした。まず1階左側の最初の展示室。かつて東博の中では比較的明るい陶磁展示室だったこの部屋は、一転して暗い彫刻の展示室に変わった。円柱に仕切られ、ほの暗い寺院の中に入ったような雰囲気の中で、スポットを浴びた仏像を拝見できる。なかなかすばらしい。以前の彫刻の部屋は導線が蛇行していたが、今度は直線に両側に仏像が配置されていてすっきりして見やすい。

この部屋はリニューアル以前、「1室」と呼ばれていた部屋。ところが現在では「11室」と変更されている。

東博に来て、まず1階を見ようと右に曲がると、部屋の番号が「11室」となっている。誰もが疑問を抱いて、1室はどこだろうかと訊きたくなる。ところがかつて1室の入口近くにあったインフォメーションもない。初めての来館者は、果たして、この11室と表示されている部屋から見始めてよいのだろうかという不安と疑問を持ちながら見るだろう。

リニューアルに際して、「変えるべき部分」と「変えてはならない部分」があるといわれる。1階と2階の展示室の番号を入れ替えたこととインフォメーションの場所を変えたことの2点は、「変えてはならない部分」を変えてしまったのではないかと感じたのは私だけだろうか。

                                         

工夫された導線と照明

リニューアル後の展示構成は、1階は「分野別展示」で、陶磁や漆工、刀剣など自分の好きなジャンルをゆっくり楽しめるとされている。

私の好きな陶磁についてみると、13室に江戸時代を中心に数点の桃山時代の名品が40数点展示されていた。展示スペースが以前に比べておよそ半減しているのに、名品が多く展示されているためか見劣りしない。しかも見やすくなった。

どうしてだろうか、私なりに考えてみた。その答えは導線と照明にあるらしい。いまから思うと、以前の陶磁室は導線が彫刻と同じく蛇行して複雑だった。陶磁に興味がある人にとっては、楽しい蛇行も、陶磁室の先の部屋へ急ごうとする人にとっては、わずらわしい蛇行であった。今回、これは解消された。東博の1階に“新幹線”が敷かれ、漆工、刀剣、民族資料等の展示室へ行くには、直線で辿り着けるからである。

従来は、陶磁を鑑賞する人も、通り抜ける人も同じスペースを共用していた。それが現在では、通り抜ける人は幹線を通って自分の目指す展示室へ直行でき、ゆっくり鑑賞したい人は、通り抜ける人とは無関係に落ち着いて作品と対面できるのである。 これは「変えるべき部分」を改善した一例だろう。

照明もいろいろ工夫されているようだ。全体が以前よりは暗くなった。明るいと散漫になるが、ほの暗く落ち着いた雰囲気の中で、スポットを浴びている陶磁の名品に集中して出会えることはありがたい。

ただ、陶磁愛好家にとってわずらわしいのは、本館だけでも、陶磁がまとまって展示されているところが5ヶ所にわたっていることである。

すなわち、現在東博に行って、陶磁を鑑賞しようとすると、1階では、13室に前述の江戸を主体に桃山の陶磁、14室に常滑、丹波、珠洲、瀬戸などの特集陳列「中世の陶磁」、19室に明治以降の「近代工芸」がある。2階の時代別展示では、4室で「茶の美術」で茶碗、水指、花入などの茶道具を、8室の「暮らしの調度」で再び江戸と桃山の陶磁というように散在している5部屋を渡り歩かなければならない。

しかし、見方を替えると、東博の陶磁は分野別、時代別にいくつもの部屋で展示をし、さらにそれを定期的に展示替えができるほど豊富な収蔵数がその魅力かもしれない。

 

特別展さながらの国宝、重要文化財の名品が続々

今回のリニューアルの特徴のひとつは、昨年7月の“ミニ・リニューアル”の時代別展示「日本美術の流れ」をさらに進めて、「仏教の興隆」「宮廷の美術」「禅と水墨画」など、時代ごとにテーマを設定して、縄文から江戸時代までの日本の文化・美術史を短時間で一望できることである。

東博の収蔵品は、日本を中心とする東洋の美術作品と考古遺物を収蔵し、その数は10万件以上にのぼり、そのうち国宝が91件、重要文化財は618件(平成15年3月現在)だという。本館リニューアルの最初ということもあって、その膨大な収蔵品のなかから選ばれた国宝、重要文化財の名品が数多く展示され、今までに例を見ないほど質量とも充実し平常展が展開されている。勝手に私が名前をつけるなら『国宝・重要文化財の「ほんもの」でたどる日本美術の流れ…本館リニューアル記念特別展…』としたい。平常展であるから、満65歳以上の方は健康保険証、運転免許証など年齢を証明できるものを提示すれば無料で入館できる。

とにかく、リニューアル後の東博は一見に値する。いや、一見ではすまない。

何度見ても見飽きない。いつ訪れても新しい感動があり、新鮮なところが東博である。

 

参考までに、現在、本館(日本ギャラリー)に展示されている約620件のうちおもな名品を展示室別に列挙すると下記のとおりである。

期日の迫っている名品多いので早めにどうぞ。

  [●は国宝、◎は重要文化財、○は重要美術品]

A. 時代別展示(2階)
1室 日本美術のあけぼの−縄文・弥生・古墳(2005年2月27日まで)
  ◎土偶 宮城県田尻町恵比須田出土
1室 仏教の興隆−飛鳥・奈良 (10月3日まで)

   ●賢愚経断簡(大聖武)伝聖武天皇筆、●興福寺鎮壇具 草花蝶鳥八花鏡 
2室 国宝室 
  ●普賢菩薩像(10月11日まで)、●鳥獣人物戯画 甲巻(10月13日から)
3室-1 仏教の美術−平安〜室町(10月3日まで)
  ●円珍贈法印大和尚位並智証大師諡号勅書 小野道風筆
  ●金銀鍍宝相華唐草透華籠
3室-2 宮廷の美術−平安〜室町(10月3日まで)
  ●平治物語絵巻(六波羅行幸巻)、○古今和歌集(高野切本)伝紀貫之筆
  ●片輪車蒔絵螺鈿手箱
3室-3 禅と水墨画−鎌倉〜室町(10月3日まで)
  ●竹斎読書図 伝周文筆
4室 茶の美術(12月12日まで)
  ◎青磁茶碗  銘馬蝗絆、○大井戸茶碗 有楽井戸、○熊野懐紙 藤原定家筆
5・6室 武士の装い−平安〜江戸(12月12日まで)
  ●刀 (号 上杉太刀)、●群鳥文兵庫鎖太刀、●白糸威鎧 島根・日御碕神社

◎伝足利義政像 土佐光信筆
7室 屏風・襖絵−安土桃山・江戸−(10月11日まで)
  ●楼閣山水図屏風 池大雅筆、○山水図屏風 狩野探幽筆
8室-1 暮らしの調度−安土桃山・江戸(12月5日まで)
  ◎柴垣蔦蒔絵硯箱 古満休意作、○色絵桜楓文鉢 道八作 
8室-2 書画の展開−安土桃山・江戸(10月11日まで)
  ◎船窓小戯帖 田能村竹田筆
9室 能と歌舞伎 特集陳列「金春座伝来の能装束」(10月31日まで)
  ◎縫箔 白地雪持柳扇面肩裾模様、◎縫箔 茶地百合御所車模様

10室 浮世絵と衣装−江戸

小袖藍綸子地熨斗菊花模様(10月31日まで) 

 

B.分野別展示(1階)
11室 彫刻(11月28日まで)
  ●四天王立像広目天、◎千手観音菩薩立像 湛慶作、◎十一面観音菩薩立像
12室 彫刻と金工(11月28日まで)
  ◎大日如来坐像、◎金銅三昧耶五鈷鈴、◎金剛盤
13室-1 陶磁(12月5日まで)
  ◎色絵月梅図茶壷 仁清、◎色絵牡丹図水指 仁清、◎銹絵観鴎図角皿 光

  琳・乾山作、◎色絵花鳥文大深鉢、◎信楽一重口水指 銘柴庵、◎染付龍

涛文提重 青木木米作
13室-3 刀剣(12月5日まで)
  ●太刀 三条宗近銘三条、●刀 相州正宗 無銘正宗
14室 特集陳列「中世の陶磁」(12月12日まで)
  ◎自然釉大壺 常滑、◎四樹文大壺 珠洲、◎自然釉秋草文四耳大壷 丹波

◎黄釉牡丹唐草文広口壷 瀬戸

 

C.企画展示

2階・特別1室 特集陳列「古筆を楽しむ」(10月24日まで)
●秋萩帖 伝小野道風筆、◎継色紙 伝小野道風筆 、◎手鑑「月台」 

2階・特別2室 特集陳列「肖像画」(10月11日まで)
◎後白河法皇像

1階・特別4室 特集陳列「銅鐸の絵画」(10月11日まで)

  ●銅鐸 伝香川県出土

 

初回からの『柳緑花紅』はIDNのホームページでご覧いただけます。
メルマガに掲載しなかった写真もあります。TOPページのメニューからご覧ください。
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9.ふれあい広場

 

■IDNアウトドアクラブ「たかお会(Outdoor Club)」主催

   第4回:曼珠沙華 鑑賞会開催報告

  9月17日、直前まで開花情報をにらんで決めた第4回たかお会は豪華絢爛の曼珠沙華自生地をほろよい気分で歩くこのうえない幸せな鑑賞会となりました。9時前に全員が武蔵横手駅改札に集合しのんびりと林道歩きをはじめましたが暑くも寒くもないハイキング日和でした。次々に野草を見つけては無邪気に歓声をあげてデジカメにおさめ、五常の滝では無事に記念撮影をすませて、北向き地蔵におまいりしてから物見山、日和田山と軽やかな足取りで巾着田まで歩きとおしました。まずは高麗川の河原で腹ごしらえ、お酒も入っていい気分になりました。すっかり満足してそのまま帰路にという声もある中、分け入った百万本の曼珠沙華自生地は圧巻でした。写真はごく稀に咲くという白い曼珠沙華です。不思議な生態を持つ曼珠沙華との出会いはそれぞれの胸にさまざまな想いを残したのではないでしょうか。

 アウトドアクラブたかお会では健脚でない方でも無理せず歩けるコースを用意しています。次回はご一緒しませんか? 【幹事:東川 國重】

■IDNアウトドアクラブ「たかお会」/メーリングリストへのお誘い(再掲)
  IDNアウトドアクラブは自然に親しむことを通じて会員の健康維持や相互の親睦をはかることを目的として発足しIDN-ADF2003で産声をあげたばかりです。活動内容はみなさまのご意見をもとに広げていく計画です。連絡や情報交換のためにメーリングリストを開設しましたのでアウトドアに関心のある方、お気軽にご連絡ください。「お名前」、「メールアドレス」をお知らせください。メーリングリストに登録します。
連絡先:<mailto:idn-outdoor-owner@yahoogroups.jp>

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■「ふれあい広場」について
皆様の近況・IDNに対する意見・催しもの案内・等など内容に制約はありません。
思わぬ出会いがあるかもしれません。
下記のメールアドレスへ自由に投稿して下さい。お待ちしています。
<
mailto:merumaga-idn@npo-idn.com>

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10.編集後記

 

■ピレネー、花とロマネスク教会(その7) アイグエス・トルテス国立公園

  5日目の朝9時半過ぎに国立公園の東の入り口のエスポットの管理事務所前に集合。ジェラール・ヒメネス氏の指示で4輪駆動車に分乗し出発。われわれの車にはスエーデン人の2人が同乗する。舗装した道を走り、標高1900Mのサン・マウリシ湖に到着。2人のスエーデン人は湖のそばで下車。湖を過ぎてしばらく走ると岩石が飛び出している道に差し掛かる。さらにしばらく走り、10時過ぎより車を降りて歩き始めた。いよいよ本格的なトレッキングである。

 今回はジェラール・ヒメネス氏のもとで公園の自然保護や登山者の指導の見習いをしている4人の女性とも一緒に歩いた。フランス人が2人、ルトアニア、ギリシャの20歳代と思えるかわいい女性たちだった。山道を登り、時に下りしているうちに遠くに山を望む開けた場所に到達した。ここは曲がりくねった川が流れており、全体が湿地帯の様相を呈していた。

 

 アイグエス・トルテス国立公園は1955年に制定された氷河湖が散在する国立公園で、正式にはアイグエス・トルテスおよびサン・マウリシ国立公園という。アイグエス・トルテスとは、「曲がりくねった水の流れ」という意味であり、サン・マウリシの名は、3〜4世紀のローマ軍兵士で殉教者の名前だといわれている。ガリアでの戦闘を前に偶像崇拝令にそむいて首をはねられたとされる。公園の面積は1万5000ヘクタールで、周辺の保護地域までいれると4万ヘクタールの広さがある。標高は1500メートルから3000メートル強。この国立公園のキーワードは、「水と森と岩」である。湖畔はモミやピ・ネグレなどで囲まれている。地質はピレネーの生い立ちにより、花崗岩質と石灰岩質が入り混じっており、初日は花崗岩質の山を歩いた。

 

 花の好きな人には魅力満点の山道で、ヒメネス氏は著書の本を開いて親切に解説してくれるので大満足の様子で、足取りは遅々として進まない。6月のこの次期は黄色いリンドウ、黄色い花を咲かせるユリ、マタゴンユリなどのピレネー特産の花を見ることが出来る。

 やがて標高2190メートルの展望台に到着し。下界に湖を見、遠方に標高2745メートルのエンカンタッツ2峰を望む。ヒメネス氏は、聖マウリッシの日のミサの日に雷が落ちて石になった二人の狩人の伝説を聞かせてくれた。景色を堪能して出発。オバガ・デ・ラテラ湖を過ぎてやっとアミッチェス山荘に到着。手持ちの弁当はサンドウィッチとペットボトルの水。スープを注文し冷めた体を温める。ヒメネス氏や4人の女性たちと昼食時の団欒のひとときを過ごす。

 

 1時半過ぎにロッジを出発。その日の行程の最も高い標高2380メートルにあるガルベス湖までの雪道を行軍し往復した。ガルベス湖の大半は氷と周辺の山に続いている雪に覆われていた。氷と雪の合間にわずかに見えている深いエメラルドグリーンの湖面は周辺の雪山の姿を映していた。

 

 帰りは、往きとは少し変えたルートをとり、サン・マウリシ湖まで歩いた。迎えの4輪駆動車に乗り出発点の管理事務所前に戻り、17時15分にホテルに到着。この日はたくさんの花を見たが、カモシカ、バンビ、マーモット(耳の大きなりす)、真っ黒いナメクジ、鱒などの動物(生き物)も見た。この国立公園には、羽を広げたら3メートルになるコンドルが生存しているそうだが、見ることは出来なかった。【生部】


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