今回は、昨今の食の安全が足元から崩れ落ちそうななか、水の安全について考えてみようという企画で、東京都の最も新しい埼玉県三郷市に建設された“東京都水道局三郷浄水場を見学しました。
初めて乗ったツクバエキスプレスで秋葉原から15分。三郷中央駅に着いた時は生憎の小雨模様となったため、浄水場までのウォーキングを止めてバスに切り替えた。
浄水場では、場長以下7名のスタッフから、懇切丁寧なレクチャーに続き、広い場内をマイクロバスを駆使しながら、一般には公開しない箇所まで案内して頂いた。
東京都民の命の水の78%を利根川・荒川水系に依存していること。取水口が下流に位置するため、安全で美味しい水を確保するために、オゾンと生物活性炭による高度処理設備を導入していること。ろ過地の上を太陽光パネルで覆い異物混入を防ぐとともに、消費電力を抑えることにも努力していること。
埼玉県に建設された浄水場から東京都民へ2600mmの大口径鋳鉄管で給水していること。
これまで海外のゲストを連れて、幾度となく近接の金町浄水場を見学したこともあり、水のことはそれなりに分っているつもりだったが、今回の詳細な説明と、細部にわたる見学は私に新たなる認識を付加してくれることとなった。
見学が終わり、絞りたてのビールならず造りたての一杯の水は、市販のボトルドウォーターに負けない味だった。又、お土産にもらったペットボトルの《みさとの水》はウイスキーの水割りにぴったりでした。
私のみならず、参加者全員それぞれの切り口から、安全な水に対する認識を新たにしたものと思います。
【開催データ】
・開催日時:09年6月5日(金)13:30-16:30
・テーマ:『安全でおいしい水ってどんな水?』
・見学先:東京都水道局三郷浄水場
埼玉県三郷市彦江3丁目12番地2
・参加者:9名
【レポート:羽澄 勝さん】
■第89回ふれあい充電講演会の予告:
・開催日時:09年7月29日(水)
・テーマ:(仮)「ウクレレにのって夏を乗り切ろう」
・会場:四谷ひろば 多目的ホール
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シニア情報生活アドバイザー講座
■71期(東京 四谷ひろば会場):開講の案内
・第71期:2009年6月27日(土)〜7月25日(土) すべて土曜日
・会場:四谷ひろば
〒160-0004 新宿区四谷4-20
詳細は下記をご覧ください
http://www.npo-idn.com/senior2.htm
■2009年 第72期〜第74期 開催予定
72期: 9月 5日(土)〜10月 3日(土)
73期:10月17日(土)〜11月14日(土)
74期:11月21日(土)〜12月19日(土)
(注)5日間のカリキュラムは71期と同じです
■「シニア情報生活アドバイザー」養成講座とは
この講座は、高齢期の生活に密着した、情報技術(パソコンやネットワーク)の楽しい活用方法を教えることが出来る人を養成する講座です。IDNはこれまでに66回の講座を開催し、256名のシニア情報生活アドバイザーを養成した実績を持っています。 NPO(特定非営利活動法人)「自立化支援ネットワーク」(略称IDN)は、「ニューメディア開発協会」(経済産業省の外郭団体)が認定する「シニア情報生活アドバイザー講座」の養成講座実施団体に指定されています。
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IDNパソコンひろば
■09年6月の講座の案内
●初心者向けの講座
はじめてのパソコン
インターネットと電子メール
Word入門
Word2007入門
●ステップアップ講座:講座を受講された方を対象にした講座
●補習講座:ローマ字の入力
●補習講座:インターネットと電子メール
●講座復習なんでも相談:講座を受講された方を対象
初心者の皆様がパソコンを使用する上で困っていることや疑問に思うこと。習ったことをご自宅でやってみて、うまくできない時など、とにかく『なんでも相談』に来てください。
●インターネット活用:パソコンで音楽を楽しむ
日程や講座の内容などの詳細は
こちらをご覧ください
■パソコン交流会(第1回)開催の速報

(仮)パソコン交流会(第1回)開催風景 香村さんのプレゼン |
6月13日にパソコン交流会(第1回)を開催しました。
多くの方々にお集まり頂きありがとうございました。
自己紹介に続き下記2件の講演の後、討議を行い、会の名称はパソコン交流会とする、今後の話題提供者については、会員自らが積極的に名乗り出て頂く、としました。
特に最近アドバイザーになられた方には認定試験でのプレゼンを再度行って頂きたいと思います。
終了後、近くの居酒屋で、アドバイザー講座第70期の終了の打ち上げ会と合同で懇親会を行いました。
【開催データ】
・日時:6月13日(土曜日)午後3時〜5時
・場所:四谷ひろば B館3階ライブラリ
・特別講演:
香村敏夫さん「Windows7導入事例」
・話題提供:
渡辺加世子さん「マウス操作で『間取り図』作成を」
・討議事項:
会の名称、今後の運営について
・参加者:
23名
【リーダー:長谷川久之 doragon_tail@hotmail.com】
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キャリア学習推進プロジェクト
■出前授業への参加のお誘い
IDNにおいては発足当時から、会員がこれまでにいろいろな分野で、貴重な経験を積み重ねながら育んできたキャリアを、次世代に継承していくことを通じて、会員の社会貢献と生きがいを見出していくことを活動テーマに考えています。
経験した方々の感想は、伝授したい自分の経験と知識を、学生達に伝えることが如何に難しいか、しかし彼らの顔が理解した反応に輝いた時は、言い知れぬ達成感が湧き出てくると。
またIDNの会員の皆さんへのメッセージは、私たちにとってはごく普通の経験が、学生たちにとっては通常の授業では得ることのできない貴重な蓄積となるので、あまり難しく考えず気楽に取り組むといいのではないか、教えることから得る達成感はまた格別である、ということです。
当面は、試行錯誤を重ねながら進めて生きたいと考えています。メルマガに、経験者の感想や次の講師募集を掲載します。
08年度は、羽澄さん、久米さん、平田さん、生部さんが出前授業を行いました。
09年度は、若者のために貴方の貴重な経験を生かしてください。
■今年の予定
羽澄 勝さんが、7月6日に大東文化大学で、ODAなど国際協力の話をする予定になっています。
【リーダー:羽澄 勝さん サブリーダー:武田康男さん】
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千葉アドバイザーグループ C−PAK
■6月の勉強会の報告
・日時:平成21年6月11日(木)14:00〜16:00
・場所:高齢協 佐倉センター2階
・出席者:計7名
・勉強会テーマ:『PCミュージックは楽しい
〜ウクレレ同好会表話&裏話〜』
・講師:利光 信爾 さん
発表要旨
@アロハウクレレ同好会
発足7年余、円熟のレベルのウクレレ同好会。
メンバー 女性13名、男性4名、利光氏現在会長。
シニア施設「そよ風ホーム」にて月例公演。
ハワイアンを中心に童謡、歌謡曲など幅広い演目。
毎公演16曲程度の発表曲の選定、プログラム化、編曲など多岐に亘る準備には相当の精力がそそがれている。
メンバーの十分な練習時間を確保するため、メンバーの要望を取り込んだ楽譜を迅速に整備することが必須。
A演奏曲目の選定
当所から付き合いのある外部講師から提供される音源、ネット上から回収できる音源など、多様なソースを駆使している。
B楽曲の処理
選定された楽曲をバランスの取れた形態、音域、スタイルに調整するため多様なソフトを駆使しており、これらのネット
検索についてノウハウを蓄積している。
楽曲の個別の調整には多様なアプリ・ソフトの部分使用により所期の成果を得るように工夫している。
Cふれあい充電講演会に登場
羽澄さんの肝入りで、7月29日に同好会の発表会が行なわれる
庶務事項
@5周年記念暑気払い
8月10日午後、サッポロ船橋にて実施
幹事飯塚さん。詳細後刻
A YCK(幼稚園プロジェクト)
プロジェクト概要説明
特に8月24日よりの後期講師大募集。ProM大村、詳細後刻
B 橋本さん:一同快癒を祈念
C7月の講師:羽澄さん
【レポート:大村久吉さん】
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埼玉アドバイザーの会「シニアドさいたま」
《シニアドさいたま》の活動内容については、下記のブログをご覧ください。
http://blog.goo.ne.jp/seniad_saitama
【幹事役:山家 澂さん】
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IDN会員の募集のご案内
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IDN会員募集中
NPO自立化(相互)支援ネットワークでは、正会員と賛助会員を募集しています。
*会員の方々には、会員の活動状況や情報を掲載した機関誌を、発行し配布いたします。
*会員の方々には、各プログラムへの参加に割引が適用されます。
*入会金及び年会費については「入会を考えている方に」を参考にして下さい。
*詳しいことをお知りになりたい方は、事務局までお問い合わせください。
■入会を考えている方に
会員になるには,自分の意思(Will)がなんといっても大切です。少なくとも何のために入会しようとしているのか,目的を決めて入るのが賢明です。
入会の手続きとしては,入会申込書と,入会金の支払いが必要になります。会員には2つのタイプがあります。どちらの会員になるかは,やはり自分の意思で決めて下さい。
・正会員:主体的に活動を行う会員で,総会の議決権を有する会員
・賛助会員:団体の主旨に賛同し,活動に参加する会員
会費には入会金と年会費とがあります。
入会金は正会員が1万円,賛助会員が千円です。
年会費は,正会員が年間一口1万円,賛助会員が一口千円です。
年会費を何口にするかも,ご自身の意思で決定して下さい。
メール送信先:
idn@npo-idn.com
*申し込みをして2日間応答がない場合は、ご面倒ですが、下記にお電話ください。
電話番号:03−3358−1958
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会員のホームページの紹介
■ブログもOK 自薦・他薦をお願いします
ホームページを紹介するコーナーです。遠慮しないでどうぞ手を上げてください。
【趣旨】
会員のホームページを紹介するコーナーを設けます。会員の顔をもっと見えやすくすることが主な目的です。会員相互の交流のきっかけになればと期待します。ご希望のあった方から順次紹介します。簡単な紹介で結構ですから下記あてにご連絡ください。メルマガIDNで紹介したホームページのURLをIDNのホームページに紹介します。
申し込み先:
merumaga-idn@npo-idn.com
これまでに登場した方のURLと紹介文を
IDNのホームページでご覧になれます
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アウトドアクラブ「たかお会」
■臨時(第40回)ご案内:西沢渓谷ハイキング
高水三山より無事に下山後、蕎麦屋さんで懇親会を行い、この席で6月に追加で「西沢渓谷」を行うことを決めました。
・日時:21年6月18日(木曜日)
・場所:西沢渓谷
・集合場所と時間:JR中央線 山梨市駅前 午前10時10分・ハイキングコース:山梨市駅(バス) → 西沢渓谷入口 ⇒ 三重の滝 ⇒
⇒ 西沢渓谷入口(バス) → 山梨市駅
(歩行時間約3時間35分)
・参 加 費:1,000円
・持 ち
物:弁当・水・嗜好品・雨具・保険証(コピー)・常備薬
・参加申し込み締め切り日:
21年6月14日(日曜日)
・ 参加申し込み方法:下記のE−メールに申し込みください。
idn-takaokai-owner@yahoogroups.jp
初めての参加の方は、傷害保険契約がありますので、住所・氏名・生年月日を上記アドレスへ連絡ください。
(上記アドレスはたかお会幹事宛です。)
下山後御嶽駅近くで懇親会を行う予定です。
悪天候で中止の場合
実施前日(17日)午後6時までにメールで連絡します。
中央線のご案内
JR新宿駅発(中央線特急あずさ7号)8時30分 ⇒
10:05 山梨市駅着
[註] 時刻は再度ご自分で確認しお出かけ下さい
■第41回の案内:やどりき水源の森ハイキングと水生動物観察
・日時:7月16日(木曜日) 当初15日の予定を変更します
・場所:神奈川県 山北町 寄木
・ルート:小田急新松田駅⇒バス寄大橋⇒周遊房路B(観察ハイキング⇒
バス寄大橋⇒小田急新松田駅
・講師:宮本 聡氏(森林インストラクター)
・ランク:★
・内容説明:豊かな水源の森には、多くの水生動物が生息しています。
水源の森や水生動物を観察しながら、ハイキングを行います。
豊かな水源の森の有機質リッチな土壌は、水生動物や微生物によって生成します。
幹事 東川征夫 (090-6166-7571)
滝村紘一 (090-5587-5769)
たかお会の活動状況は
ホームページをご覧下さい。
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IDNゴルフ会
■次回(第9回)の予告
・開催日:2009年10月8日(木)
予定を変更し、後日連絡いたします
・開催場所:未定
■IDNゴルフ会のホームページをご覧ください
IDNゴルフ会の発足のお知らせと会員募集、
これまでの実施報告などこちらよりご覧ください
IDNのTOPページからもご覧になれます。
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ふれあい広場
■金田和友さん:楽しいサロン祭りの案内
シニア総合研究協会が、区立ゆうゆう荻窪東館の運営を受託し杉並区との協働事業を始めてから4年目に入りました。
その間、シニア世代の地域社会における新たな役割発見をサポートすることを活動の中心において、多岐にわたる《サロン》を開設し、その充実に努めてまいりました。
その活動の現状を出来るだけ多くの区民の方々に知っていただき、また、サロンの参加者間のより密接な交流を図ることを目的に、昨年に引き続き第2回の《サロン祭り》を下記の通り開催することになりました。
《祭り》にふさわしい楽しい集まりになるよう、工夫を凝らしておりますので、ぜひご来館くださるようご案内いたします。
ふれあい充電講演会や四谷ひろばの運営に参考になることがあるように思いますので、ご都合のいい人とご参加下さればと思いましたので、ご案内します。
・日時:平成21年7月4日(土)15:00〜18:00
・場所:杉並区立ゆうゆう荻窪東館
(杉並区荻窪4-23-12 TEL:03-3398-8738)
■「ふれあい広場」について
皆様の近況・IDNに対する意見・催しもの案内・等など内容に制約はありません。
思わぬ出会いがあるかもしれません。
下記のメールアドレスへ自由に投稿して下さい。お待ちしています。
merumaga-idn@npo-idn.com
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編集後記
■編集後記 縄文的な画家 片岡球子
《追悼103歳 片岡球子展〜天に献げる地上の花〜》を見に行った。この展覧会は名古屋、大阪、岡山、東京を巡回していたもので、東京では5月20日より6月1日まで日本橋高島屋で開催された。破天荒ともいえる片岡球子の絵をじっくり見てみたいと思っていた念願がかなった。
展覧会の構成
片岡球子の捕らえ方はいくつかあるようで、過去の展覧会の内容を見ると、それぞれにテーマを掲げて開催されている。《画業70年記念》や《文化勲章受章記念》の他に、《面構十三人衆》、《人間心理の鮮烈な描写》、《浮世絵師展》、《浮世絵師と富士》、《極める 人間と山》などがテーマとして取り上げられ、片岡球子の画業にスポットをあてている。
今回の《天に献げる地上の花》では3部構成になっており、片岡球子をおおよそ時系列に紹介している。また、初期作品がたくさん取り上げられ、新発見の絵本原画なども展示されたことも今回の特徴である。
3部構成:《T.初期作品から転換期》 《U.富士と山々 》 《V.人物 面構と裸婦 》
初期作品
片岡球子は1905 (明治38)年1月に、札幌市で酒・味噌・醤油の釀造業を営んでいた片岡家の8人兄弟の長女として誕生した。札幌高等女学校を卒業したときに小学校正ヘ員免状を取得したが、絵描きになることを決心し、女子美術専門学校日本画科に入学。1926(大正15・昭和元)年、21歳のときに卒業し、ヘ員免状を生かして、横浜市大岡尋常高等小学校のヘ諭となる。
小学校の教え子をモデルにした作品や、故郷である北海道の風景を日展に出品したが毎回落選。昭和5年に《批杷(びわ)》を院展に初出品し、初入選を果たしたのが25歳のとき。その後も「落選の神様」と呼ばれていたが、「ゲテモノ描き」と云われ「下手な画家」と云われながらいつも全力投球で修業を続け10年後に院友となる。
その頃に伝説となっている小林古径の有名な言葉を紹介する。「あなたは、みなから、ゲテモノの絵をかく、とずいぶんいわれています。今のあなたの絵は、ゲテモノに違いありません。しかし、ゲテモノと本物は紙一重の差です。そのゲテモノを捨ててはいけない。(中略) 手法も考え方も、そのままでよろしいから、自分のやりたい方法で、自分の考える通りに、どこまでも描いていきなさい。」
今回の展覧会には、初期の作品が沢山出ていた。初めて院展に入選した1930年の《枇杷》は出ていなかったが、1952年(47歳の時)に第37回院展に出品して、日本美術院賞と大観賞を獲得し、日本美術院同人に推挙された《美術部にて》が展示されていた。

展示作品の例 右上が《美術部にて》 1952年の作
【開催案内チラシより】

《富士に献花》 1990年の作 【開催案内チラシより】
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富士と山々
片岡球子は人物画を描いていて、風景に関心を示し始めたのは、1950年代の半ばを過ぎてからの頃である。最初は海を描いたが関心は山(火山)に移る。1961年頃に北海道の羊蹄山から行脚を始め南の桜島へ、蔵王、浅間山、立山など、活火山から死火山へと対象が変わり、富士山に至る。
片岡球子は山と一体になろうとし、山の生命を感じて、生き物として山を描いた。以下は、片岡球子のことばであり、富士山を描く時の心構えをよく表している。
「富士山の表も裏も体全体を描かないと富士山を描いたことならない、目をつぶっても富士山が目の前にあるくらいの追力を持った富士山を描けなければいけないと富士山に命令されたよう、富士山を見上げてお伺いを立て、描かさせて頂くことを感謝しつつ、そして必ず、花の絵を描いたきものを着せるつもりで富士の身体に花を描いた・・・・」。
今回も展示されていた、有名な《富士に献花》は、1990年(85歳)の作である。
面構(つらがまえ)
1955(昭和30)年、50歳のときに横浜市立大岡小学校を退職し、女子美術大学日本画科の専任講師となり、その後、助ヘ授を経てヘ授となる。
1966(昭和41)年、61歳のとき、新規に開校した愛知県立芸術大学日本画科の主任ヘ授に迎えられる。
片岡球子の黄金時代の幕明けとなる《面構シリーズ》は61歳の年の足利尊氏・義満・義政の3部作より始まったものであり、白隠、徳川家康公、豊太閤と黒田如水、そして、浮世絵作家の歌麿、清長、国芳、北斎、東洲斎写楽に及ぶ。
裸婦
片岡球子は、78歳(1955年)のときに初めて裸婦をモチーフに描いて春の院展に発表してから、100歳まで毎年休むことなく裸婦像を発表し続けた。
版画
片岡球子は、59歳の春(1964年)にすすめられて《水仙》を制作したのをきっかけに、リトグラフ(石版画)の制作をはじめた。版画を自らの個性を表現する方法として重視するようになり、花と富士を中心に多くの作品の制作を続けてた。
片岡球子は最も縄文的な画家である
近年の片岡球子は、富士山を中心とした《山》、自らライフワークと称する《面構》のシリーズ、そして《裸婦》の作品を残してきたが、2008年1月16日、急性心不全のため藤沢市内の病院で亡くなった。103歳だった。
ここまでは、片岡球子に関する文献などを参考にしており、片岡球子に対する一般的な見方であると言えよう。以下は私の個人的な見解である。
私は、《縄文的なものと弥生的なもの》の二大典型(プロトタイプ)に対比させてものを見ることを意識している。編集後記にもこれまでに3回書いている。
その中から、《縄文的なもの》を意味づけているキーワードを拾ってみると、自由で奔放・怪奇な力強さ・情念の焔・動的・量感にあふれた強靭な意欲・自由で敏捷な感受性・生命の流出・自由な空間性・ディオニュソス的・ヴァイタル・北斎・岡本太郎・フルトヴェングラー、などのことばが並ぶ。これらのことばは、まるで片岡球子のことを表しているようだ。
押しの一手で体当り、個性的でアクが強く、目に見えない世界を野太い線と激しい原色で描いた片岡球子を、《縄文的なもの》の典型として見ることにより、片岡球子という画家の本質ををよく理解できたような気がする。【生部圭助】
【参考とした主な文献】
・東急本店開店20周年記念 片岡球子展 1987年 主催 片岡球子展実行委員会
・白寿記念 片岡球子展 2004年 主催 朝日新聞社
【メルマガIDNに書いた 《縄文と弥生》】
・谷川徹三・高橋富雄・丹下健三の「縄文と弥生」 【NO79・05/07/15】
・吉田秀和の「縄文的」なフルトヴェングラーと「弥生的」なワルター 【NO115・07/01/15】
・梅原猛の「楕円文化論」と「縄文と弥生」 【NO116・07/02/01】
メルマガIDN バックナンバーの目次へ
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自立化支援ネットワーク(IDN)事務所
・住所:東京都新宿区三栄町8-37
・電話番号:03−3358−1958
・Eメール :idn@npo-idn.com
*申し込みをして2日間応答がない場合は、ご面倒ですが、上記にお電話ください。
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